上空から見たメルボルンのスカイライン。街の中心部を流れるヤラ川。

メルボルンに数日滞在すれば、この都市が世界で最も住みやすい都市のひとつにランキングされている理由が分かるでしょう。写真提供:Dom Stuart

Three Perfect Days:メルボルンへの旅

1日目

Explore the shore in St. Kilda

2日目

Dive into the middle of everything in the CBD

3日目

Venture out to Fitzroy and beyond

メルボルンは人口こそオーストラリア最大の都市ではありませんが、文化、料理、そして快適さの面で、地元の人々にも観光客にも高く評価されています。多様なバックグラウンドを持つ人々が集まるこの街は、国内にとどまらず、世界的にもその存在感を放ち続けています。街のあらゆる場所、とくに路地裏を曲がれば、五感どころか六感までも楽しませてくれる体験が待っています。それでも、気づかぬうちに見逃している魅力がまだまだあるはずです。

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ビクトリア州交通局が運営するトラムがメルボルンの路上を走る様子。
メルボルンには、市街地を縦横に走るトラムのネットワークがあります。写真提供:Rowena Naylor

旅の前のお役立ち情報

移動手段:メルボルンの主なエリアは徒歩でも十分に回れるほどコンパクトですが、手頃な料金で利用できる信頼性の高い公共交通機関も整備されています。

  • メルボルンの公共交通機関を利用するには、「myki」カードが必携です。このカードは、セブンイレブンなどのコンビニエンスストアや主要な駅で購入できます。
  • mykiカードにチャージする金額は1日あたり11ドルで十分です。メルボルン市内の公共交通機関の料金は、すべて11ドルが上限となっています。
  • トラムについては、メルボルン中心部(CBD)のほぼ全域をカバーする「無料トラムゾーン」があり、ゾーン内では自由に乗り降りができます。

気候:メルボルンの気候は「1日のうちに四季がある」と言われるほど変わりやすいことで有名です。これは、オーストラリア大陸の南東端に位置する海沿いの街ならではの特徴です。そのため、どんな天気にも対応できるよう準備しておくのが安心です。11月から3月の暖かい時期であっても、暖かい服を1~2枚と、雨や風に対応できる軽めのジャケットを持っていくことをおすすめします。

1日目

セントキルダの海岸を散策

メルボルンの海辺の町、セントキルダ近くの港に停泊する船。
絵のように美しいセントキルダ。メルボルンに到着した初日に訪れるのにぴったりです。写真提供:Shutterstock

メルボルンでの旅の初日には、セントセントキルダをのんびり歩いてみるのが一番のおすすめです。正式にはメルボルン市の「郊外」ですが、セントキルダは市の中心部(CBD)のすぐ南の海岸沿いに位置しています。このエリアの象徴ともいえるビーチと、その隣に続く遊歩道(エスプラネード)は、天気の良い日に散策するのにぴったり。風の強さと伝説的な波で知られるこの湾では、セーリングやサーフィン、ウィンドサーフィンを楽しむ人々の姿をよく見かけます。歩きながら、どこかノスタルジックな街の風景も楽しめるでしょう。

ルナパーク:エスプラネード沿いに位置するこの遊園地の入口は、誰の目にも留まるインパクト抜群のデザイン。ルナパークは1912年に建てられ、ニューヨークのコニーアイランドにあるオリジナルのルナパークの設計者たちの協力によって誕生しました。そのため、両者の共通点はすぐにわかるはずです。メルボルン版には、世界最古と言われる現役のジェットコースターがあり、絶叫系が好きな方には入場料を払ってでも訪れる価値があるかもしれません。そうでなくても、ユニークな写真を撮るにはもってこいのスポットです。

エスプラネード・ホテル:地元の人たちから「エスピー(Espy)」という愛称で親しまれているこのホテルは、セントキルダに点在するビクトリア朝様式の建築物のひとつです。宿泊も可能ですが、現在ではむしろ、多層階にわたるにぎやかなパブ&レストランとして知られています。ほぼ絶え間なくライブ音楽が演奏され、地元の醸造所で作られた生ビールも豊富に取り揃えています。

カイトサーフィンやスタンドアップパドルボード、あるいはビーチで楽しめるその他のアクティビティに挑戦したい方は、海岸沿いにたくさんあるスポットで挑戦できます。すぐにサーフィンを習得できなくても落ち込む必要はありません。周りのサーファーたちは、かなりの経験者ばかりですから。

レストラン

カフェのテーブルに置かれたフラットホワイトコーヒー。
フラットホワイト発祥の地であるメルボルンでは、至る所にあるカフェで素晴らしい一杯に出会うことができます。写真提供:Adrian Rodd

The Galleon Café:時差ぼけで困っている人も、美味しいコーヒーが飲みたい人も、ここに来れば間違いありませんオーストラリアは、ラテに似ていながらもコーヒー感が強く、泡が少なめの「フラットホワイト」発祥の地として知られています。カフェ文化が根付いている国でもあり、メルボルンの街角のあちこちで、気軽に本格的な一杯に出会えるのも魅力のひとつです。地元のコーヒー、おいしい料理、リラックスした雰囲気を一度に味わいたいなら、The Galleon Caféの朝食またはブランチがオススメです。アメリカンダイナー風のクラシックメニューや、卵やお肉をたっぷりはさんだサンドイッチなど、ボリューム満点の料理をゆったりとした雰囲気の中で楽しめます。

Fitzroy Street:ランチやカジュアルなディナーを楽しむなら、ぜひ立ち寄りたいのがFitzroy Street。ケバブ、バインミー、ピザなど、食べたいものがなんでも見つかるはずです。ここはセントキルダの「メインストリート」のひとつです。もし夜の外出も楽しみたい気分なら、後でまた戻ってきてナイトライフを満喫するのもおすすめです。

また、先にご紹介したエスプラネード・ホテルのレストランも、訪れた際にお腹が空いていればぜひ立ち寄りたいスポット。幅広いメニューが揃っており、どんな食の欲求にも応えてくれます。

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2日目

メルボルン中心部(CBD)を徹底的に楽しむ

ヤラ川にかかる橋を手前に、メルボルンのCBDを背景にしたスカイラインを捉えた一枚。空にはいくつもの熱気球がゆったりと浮かんでいます。
メルボルンの主要な観光スポットの多くは、中心部(CBD)にあります。写真提供:Shutterstock

メルボルンは「オーストラリアの文化首都」として知られていますが、その中心部(CBD)も決して見劣りすることはありません。実際、150メートル以上の高層ビルが約77棟も立ち並び、オーストラリアの都市の中で最も多くの高層ビルを擁しています。そう聞くと威圧感があるように思えるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、CBDはとても歩きやすく、アクセスも抜群。文化的なランドマークや手作り感あふれるアートギャラリー、ユニークなコンセプトのレストランなど、個性豊かなスポットが随所に点在しています。

アクティビティと見どころ

ビクトリア州立図書館のラ・トローブ・リーディングルームの内部の様子。ガラスドーム天井と1階の机が見えます。
ビクトリア州立図書館は、素晴らしい建築物であるだけでなく、賑やかなCBDから少し離れて静かなひとときを過ごせる貴重なスポットでもあります。写真提供:Shutterstock

ヤラ川クルーズ:にそびえる、まるで重力を無視したかのような高層ビル群や歴史的建造物を眺めるなら、街の中心を流れるヤラ川をクルーズするのがいちばんの方法です。ヤラ川はCBDを二分し、市の港にあたるホブソン湾へと流れ込んでいます。その歴史はヨーロッパ人がオーストラリアに到達する以前からあり、交通手段として、またランドマークとして重要な役割を果たしてきました。ナレーション付きのクルーズでは、メルボルンの発展におけるヤラ川の歴史的役割や、CBDに立ち並ぶ超高層ビルがどのようにして誕生したかなどがわかりやすく紹介されます。特にサンセットクルーズを事前に予約できれば、その美しい景色に、きっとあなたも、あなたのInstagramのフォロワーも満足することでしょう。

クイーンビクトリアマーケット:メルボルンを代表する観光スポットのひとつが、広さ約17エーカーを誇る屋外マーケット、クイーンビクトリアマーケットです。南半球最大とも言われるこの市場は、まさに市の中心に位置しており、ヨーロッパ系入植者によるメルボルン建設からわずか30年ほど後に造られた歴史ある場所です。まるでこのマーケットを中心に街全体が広がっていったかのような存在感があります。現在もなお、農産物の直売や多種多様な商品の屋台が立ち並び、時には夜間営業も行われ、バーやレストラン、ライブパフォーマンスを楽しみながら過ごせる人気のスポットとなっています。

ビクトリア州立図書館:週末や祝日になると、CBDのほぼすべてのエリアが人でにぎわい、どこも混雑しているように感じることがあります。そんな中で、ひとときの静けさを求めるなら、ビクトリア州立図書館がおすすめです。そしてその静けさに加えて、建物自体の美しさも見逃せません。なかでも圧巻なのが、1913年に建てられたラ・トローブ・リーディングルーム。直径約114フィートのガラスドームが書架を見下ろすように設けられた空間は、この図書館の象徴ともいえる存在です。

レストラン&バー

通り沿いにある古いレンガ造りのロフトと、メルボルンのチャイナタウンへの入口を示す門。
メルボルンのチャイナタウンは、世界の名だたるチャイナタウンにも引けを取らない魅力を誇ります。

Fortune Dumpling:市内中心部で過ごすなら、チャイナタウンは絶対に見逃せません。アメリカの有名なチャイナタウンにも匹敵する存在感を誇るメルボルンのアジア系エリアは、リトルバークストリートの東端、スワンストンストリートとスプリングストリートの間に間に位置しています。CBDのこの一角を歩けば、メルボルンの多様性を実感できるはず。ほぼすべてのアジア諸国の料理が、何度も登場するほど豊富に揃っています。どの店を選んでもまず間違いはありませんが、Fortune Dumplingは昔ながらの中国料理が楽しめるチャイナタウンの代表例です。餃子好きの人(地球上のほぼすべての人々を含むと想定しています)なら、きっと満足できるお店です。

HER:天気の良い日のゴールデンアワーには、CBDの中心にある活気あふれるトレンディなスポット、HERの屋上からの眺めが最高です。特にハッピーアワーの時間帯は大変人気で、ルーフトップのカクテルバーを利用するには事前予約がほぼ必須。美しい景色と、五感をくすぐる丁寧に作られた多彩なドリンクが楽しめます。また、この多層構造のスペースには、タイ式バーベキューの「食堂」(3階)や、深夜の宴を楽しみたい気分なら「音への愛に捧げるミュージックルーム」もあります。

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3日目

フィッツロイなどの郊外に足を延ばしてみよう

ビクトリア朝時代に建てられた王立博覧会ビル、メルボルン博物館、カールトン庭園を前方に望む、メルボルンのスカイラインの航空写真。
メルボルン広域都市圏には見どころやアクティビティが満載です。写真提供:Shutterstock

メルボルンは個性あふれる街で、数ブロック歩くだけでも1日過ごせるほど見どころが満載です。幸いなことに、市内やメルボルン広域エリアを移動するのはとても簡単。歩きやすい街並みと、充実した公共交通機関のおかげです。こうした点から、メルボルンが世界の「最も住みやすい都市」ランキングで常に上位に入っているのも納得です。

アクティビティと見どころ

19世紀に建てられた大きなレンガ造りの塔が、鉄骨で支えられた近代的なガラスドームの下に立っています。
メルボルンセントラル内の見どころのひとつ、クープスショットタワー。写真提供:Shutterstock

メルボルンセントラル:CBDを離れる前に、メルボルンセントラルを散策してみるのもよいでしょう。メルボルンの主要鉄道駅をはじめ、クープスショットタワーなど、興味深い見どころが点在しています。メルボルンセントラルは、19世紀に建てられた高さ約160フィートルのショットタワーを覆うように、20階建てのガラスドームが設置され、その建築美はまさに一見の価値ありです。この複合施設には、巨大なショッピングセンターや多目的公共スペースなど、楽しめる場所がたくさんあります。

王立植物園:メルボルン中心部から少し足を伸ばすなら、トラムで気軽に行ける王立植物園がおすすめです。90エーカーを超える広大な敷地には、地元の植物からアジアやアフリカなどの希少な絶滅危惧種まで、数千種の植物が植えられており、散策路を歩きながら楽しめます。植物学や生態系に興味がある方なら、古代の治療に使われた植物の知識や、多肉植物とソテツの見分け方などを学びながら、丸一日過ごすこともできるでしょう。植物に特別な興味がない方でも、この庭園をゆっくり歩いて回れば、1日があっという間に過ぎてしまうかもしれません。

フィッツロイ:メルボルンを代表するエリアのひとつ、フィッツロイ。ブティック巡りが好きな方なら、まず訪れたい場所です。多彩で自由奔放な雰囲気が魅力のこの街では、ローズストリート・アーティスト・マーケットなどの多数のギャラリーやスタジオを歩いて見て回ることができます。また、歩道ではストリートアートやパフォーマンスを楽しむことができます。建築好きの方には、ニコルソン・ストリート沿いに並ぶヴィクトリア様式のテラスアパートも見どころのひとつ。音楽やお酒、ダンスでにぎわう午後や夜を楽しみたいなら、フィッツロイは外せないエリアです。

レストラン&バー

メルボルン中心部の狭い歩行者専用道路沿いにあるバーとレストラン。
メルボルン名物のレーンウェイ(裏路地)バーをじっくりと探してみましょう。これまでに訪れたどのバーよりもユニークで楽しいひとときを過ごすことができます。写真提供:Shutterstock

メルボルンの「レーンウェイバー」:この街に点在する隠れた名所の中には、文字通り通りからは見えないような場所にあるものも少なくありません。でも、少し検索してみたり、地元の人に聞いてみたりすれば、メルボルンならではの幻想的な「レーンウェイバー」のひとつにたどり着くでしょう。そこでは、隠れ家のような体験(入り口は「レーンウェイ」と呼ばれる裏路地に隠れていることが多い)、最先端のミクソロジー、そして時にはハリウッド並みのセットを一度に楽しめます。例えば、何の変哲もないドアからStoryVilleに入ると、巨大な光るキノコや鉢植えに入った目を引くカクテルが並ぶおとぎ話のような空間が広がります。入り口がうまく隠された路地にあるため、見つけるのが少し大変ですが、落ち着いたラウンジ風の素晴らしいスポット、Eau De Vieもオススメです。CBD、フィッツロイ、そしてメルボルン各地に個性豊かなバーが点在しているので、ぜひ宝探し気分で見つけてみてください。

Attica:メルボルン中心部からさらに足を伸ばして、本格的なオーストラリア料理を味わいたいなら、Atticaはぜひリスト上位に入れておきたいレストランです。郊外のリポンリー(Ripponlea)にあり、車や公共交通機関で気軽にアクセス可能。長年にわたり「世界のトップレストラン」に名を連ねてきた名店で、超地元産の食材をベースにしつつ、世界中から着想を得た独創的な料理が楽しめます。例えば、バーベキューにしたワニのリブ、エミューのレバーパテを詰めたハイビスカスの花、さらにはワラビーのアメリカンドッグなどがメニューに並ぶことも。遊び心あふれるカーニバルのような空間も魅力で、五感すべてをフルに刺激するこの店は、まさにメルボルンの「体験型ダイニング」の真骨頂といえるでしょう。

もしあなたがすでにあらゆる場所を見て、体験し尽くしたと思っているなら、メルボルンを数日間訪れるだけで、その考えが誤っていることに気づくはずです。この街は、隅々までクリエイティビティにあふれていて、時が経つほどにその魅力は増していきます。市内にあるすべてのスポットを巡ろうと思ったら、何世代もかかるかもしれません。して信じられないかもしれませんが、郊外に目を向ければ、さらなる体験が待っています。カンガルーの群れ(ご安心を、基本的には人間に無関心です)もそのひとつ。ぜひ気軽に立ち寄って、ゆっくり滞在して、この街が織りなすショーを心ゆくまで楽しんでください。

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